「偶然」は「必然」を包む包装紙の名前である
偶然のイベントにベストを尽くして対応する経験の積み重ねにより、より良い人生を歩むことができると思う。
キャリア形成の理論には、計画された偶発性理論という理論がある。
「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」とし、その予期せぬ偶然の出来事にベストを尽くして対応する経験の積み重ねにより、よりよいキャリアが形成されるという考え方である。
これに対し、自分の適性などを見出した上で、あらかじめ設定したキャリアゴールを目指してキャリアを積んでいくキャリアアンカー理論がある。
しかし、自らの適正を見出することができることを前提とするのは、少し傲慢なように思う。
変化が激しく、幸福のあり方も多様化している。
VUCAの時代を生き抜くにあたり、自分のことを知ることが何より難しいと感じる。
キャリア選択も、パートナー選びも、住む場所を選ぶのも、傲慢な姿勢を排するように努めたい。
偶然のイベントに向き合い、その経験に裏付けられて必然のイベントを経験したい。
偶然は必然を包む包装紙の名前である。