「分かります」と言わない
昨年末、恩師に招待された食事会において、同席した目上の女性の方から言われた一言がある。
「『分かります』と言わない方が良いよ。」
重々しい文脈ではなかったものの、私は確かに「あー分かります」的な発言をしたと記憶している。
かなり酔っ払っていたけれど、彼女の一言はまぁ印象に残っている。
どんなり想像力を働かせても、当事者の実感には敵わない。特に、他人の感情が絡む場面においては、当事者の苦しみ等は、自分の想像を遥かに凌駕することが多いのだろう。
「分かります」の一言は、傲慢さの表れである。